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六月の開発局

「業界の人」じゃないよ

第6話まで終えて反省など

f:id:TOYOZUMIKouichi:20170514123957j:plain 明石二種第一学校蹴球戦記が6話まで公開されている。まだ読んでない、もしくはちょっと読んだけど辞めてしまった、という方は次の第7話は一番気合が入っている回なので是非読んでほしい。 もちろん、今まで欠かさず読んでくれている人、感想や批評をくれたり、評価をつけてくれている人、どうもありがとうございます。今は数名のユニークユーザの数が伸びていくといいなと心から思っています。がんばります。まあ、もう書きあがっていますが。

さて、第1話についてよく言われたのは「説明が多い、情報量が多すぎて読みづらい」である。これは実はもう出す前からわかっていた。ので、やっぱそうですよねごめんなさい、である。

というのも、ScoutReport 1に収録した第1話のシナリオをお読みいただいた方にはわかるとおもうが、そもそも第1話から映像でやったらおもしろいことを映像でやろうという考えで作ったので、それを文章に起こしたって何もおもしろくない。

島津裕也という人間が走れないことと椛沢優理絵が彼を見守っていることを8分ぐらいかけて描いている。ほとんど台詞はなく、絵を見ればわかるし、それはアニメという絵が動くことのおもしろさを持っている作品だからやる価値のあることだ。その動きをどれだけ小説に起こしたところで何がおもしろいのか、という話である。

よく、実写化が批判されるが、アニメ化だって同じで、逆も同様だと考えている。それぞれの媒体は作品の本質的な要素を共有していれば良い。

ここで小説を書く技倆があれば、また別の読みやすいものを書けたのかもしれないが、1話に収めるべきことがらがそれなりにある一方で、それを文章に起こせないため、結果的に別のことを書くことになり、さらに陳腐な台詞で嘘くさい話の嘘を誇張したくなかったので、淡々と状況を説明するにとどまってしまった。まあ1話としての出来はあまりよくない。だが、13話で何名ものキャラクタを登場させ1話約5000字の制約の中でそれぞれの個性を伝えるための布石は打てたと考えている。

第2話は難産だった。それなりにこのチームが強くなった理由を描かなければならないからだ。ただ、こういう話はやらなければならないことがあるだけなので、そこに向けて少しずつ書いていけば必ず終わる。どんなに遅くても書いていけば仕上がるし、それで終わりだ。

やりたいことがある話はやりたいことになめらかにつなぐための技術が必要になるから、より難しい。一度書いてもあーでもないこーでもないとなかなか終わらないのだ。

第3話は、デラップである。単に背の高い女の子が好きだから白瀬も椛沢もえらい身長にしたのだが、これで勝つのもいいなと思い、最終的にデラップになった。

第4話は、由紀恵を書いた。これに尽きる。確かに長くなりすぎた5話から朝長のパートを引き上げたのだけど、由紀恵を書いたということの方が大きい。こいつは本当に予想外に登場してかなり好き勝手に動いてくれてキャラに幅を持たせるのに役立ったと思う。勉強させてもらった。

由紀恵を描くことで、この子たちがおかれている生活環境や価値観を前向きに描くことができたと思っている。職場の立地の都合や仕事の都合上、偏った集団の意見しか目にしないので、いや、そういう生き方でなくても素敵な生き方はあるし、それを選ばないけれど認めてもいいじゃないか、と思うことが多かった。そういうものを丁寧に描けたと思っているし、ちゃんと映像として実装しなければな、と思う。

第5話はTHE NAME OF THE HEROINEの主題である「勝つことは、すべてだ。」のお話である。かなり直球で書いた。終盤、島津が選手たちに指示するシーンはやはり映像で見たいと思う。なお、一人だけ指示されていないものがいたことに気づいただろうか。それがなぜかわかるように書いているつもりだし、書かないことで描き出せるものを大切に思っている。

第6話はいろんなところで書いているが、高校時代に女の子の家にお呼ばれするならこんなのが理想形だったな、というやつである。一度だけお呼ばれしたことがあるが、もちろん、こんなんではなかった。それがもし素敵な出来事だったのなら、こんな小説を書いてはいない。今の所まったく予定がないが、親父になるのならこんな親父になりたいとかそういう願望もある。

真奈美は、一番可愛く描いているつもりだ。性格はアレだが、その可愛らしさが伝わったら嬉しい。なお、優理絵は一番大切に、汐音は一番健気に、白瀬は一番美しく描いているつもりだ。

先日「最後まで書き上げたことに意味がある系だよね」と慰められたが、まあその通りだと思っている。とりあえず、書き上がっているので、興味のありそうな話だけでも読んでもらいたい。

次の水曜日は7話である。明石二種の最強フォワード、背番号7の怪物を描く。一番美しい回になると考えている。